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嘘のような本当のお話

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昨日テレビで昭和の懐かしい歌の特集があった。
神田川とか、なごり雪とか、学生時代とか・・・
黙って聞いていたら、はるか遠く消え去った若きころの思い出が甦り、
心が瞬時少年に返っていった。

作り話のような僕の青春 その1
僕は東京の大学に入った。
勉学のほかに体育会応援団というクラブ活動に青春のすべてをかけた。
応援団の主な活動は、野球部や箱根駅伝、他の体育会系の活動を応援すること。
一、二年生は上級生の小間使いのごとくこき使われ、
三年になると幹部扱いになり、
四年生は神様のような待遇になった。
幹部になると、各応援活動の現場に、必ず可愛い彼女がついてくるようになる。
特に東京六大学野球等はテレビで中継されたりするから、
幹部諸氏は余計頑張って女性を招待する。
我々応援団のいるスタンドには、幹部や四年生のそれぞれの彼女が座っており、
諸氏の張り切りようはそれはそれは青春そのものであった。

野球が終わると、後片付けはすべて1.2年生に任せ、
幹部様たちはそれぞれの彼女を連れてどこかに消えていった。

しかし、僕は大学に入学以来、一度も彼女という存在もなく、
学校とクラブの行き来のみで、三年生になってもいつも一人。
しかも周りはみんな東京出身で田舎出身は僕ただ一人。
友はみんな裕福な日々を送り、言動も容姿も動作もみんな垢抜けていた。

応援活動が終わって、友がそれぞれ彼女と一緒に帰っていく時
、僕はわざとみんなから遅れて、帰りの駅に向かって歩いて行ったのを今でも覚えている。
可愛そうな僕を見かねた友達が帰りに誘ってくれたが、
惨めなのと彼女達に悪いので遠慮した。
下級生達に、淋しそうな僕の姿を見られるのは悔しいので、
わざと大きな声を出したり、明るく振舞ったりした。

六大学野球の春の大会が終了し、9月から始まった秋の大会も終わるころ。
いつもの通り、スタンドは3.4年生の彼女達で華やかだった。
試合が終わり、いつもの通りの光景の中、
僕は神宮外苑の銀杏並木を、一人で帰りの駅に向かって歩いていた。
 
突然後ろから "あの・・・" と呼び止められた。
振り向くと大変きれいな女性が微笑んでいた。
こんなきれいな女性に声を掛けられることはないので、
僕は道を聞かれたのだろうと思った。

 "応援団のヒラシオさんですね"
    
"はい、そうですが"

 "私は2年前から神宮球場に通っています、その時からあなたのフアンです"
  このまま、何も言わずに遠くから見ていようと思いましたが、
  ヒラシオさんは来年卒業したらすぐ広島に帰られると聞きましたので、
  今日は勇気を出して声を掛けてみました、私でよければ付き合って下さいませんか"

"あぁ・・・・、あの・・・、僕は田舎者で・・・・あの・・・"

突然のことで、緊張と、恥ずかしさと、喜びと、猜疑心などが入り混じり、
あの・・・あの・・・"と言い続けた。

 "ご迷惑なら諦めますから・・・"と消え入りそうな声で彼女が言った。

帰りの電車の中で、僕は入学以来初めて東京の女性と二人で並んで座った。
電車が揺れるたび、彼女の香が漂って、僕は胸がいっぱいになった。
僕は "ありがとう" と彼女に伝えた。
"ありがとう"と彼女も小さく微笑んで答えてくれた。

40年経った今でもあの時の彼女の仕種を覚えている。
そして心が彼女の声を覚えている。

僕はついに東京に彼女が出来た。

                     続きは明日です・・・・・・。










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~ Comment ~

NoTitle 

先生の素敵な詩が生まれた物語りが始まるのですね。
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