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ある一家の崩壊------第十五章  母のために

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   母が泣く
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"清ニ・・敬子を責めるのしばらくやめてくれないか・・・"と
疲れ果てた表情で好江が言う。
"どうして・・・"
"あんたが敬子を責める度に家に帰ってきてから、寝たきりの母さんの前で喚き散らし、
物を投げて暴れたりすることがあるんよ
その度に可哀想に母さんは手を合わせて泣いている。
このまま、こんなことを続けていたら母さん死んでしまう。
今の敬子は正常ではない、私がきっと改心させて見せるから、
頼むからしばらく敬子を責めるのをやめて欲しい。"

"好江姉さん、僕が怒っているのは敬子姉さんではない・・・
本当の悪は、自分は一切関係のないようなそぶりをし、
何があっても平田家の家族のもめごとのようにさせ、
裏ですべての画策を図り、敬子姉さんを操っている道夫氏の事だ。
僕はあの男だけは絶対許さない、許してはいけないのです。
僕は何が何でも道夫、敬子夫妻から会社を守り、必ずや国男兄さんに戻してみせる"


"私も清ニが言う通りだと思う、私だって怒っているよ。
でもね、このままだと母さんが可哀想すぎる、
母さんのために耐えてちょうだい"と、
好江は涙ぐみながら、清ニに話した。

そのあくる日、清ニは母咲子の枕辺に座っていた。
"清ニ、辛かろうが我慢しなさい、お金じゃなかろうが、
私は兄弟が昔のように仲良く暮らしてくれるのが一番の幸せなんよ、
敬子は今は狂っているけど、必ず前の敬子に戻ってくれるから、許してやってほしい"と、
母は、清ニに向かって両手を合わせて拝んだ。

   * この続きは今夜の書き込みで・・・

"敬姉さん・・
会社もだいぶ見通しもついたし、兄も以前のように元気になった。
ここらで亡き父親の遺言通り、国男兄さんをもとの社長に戻し、
社会にその信を問いたいと思う。
これは我々平田家の家族の総意でもある"。

"私は変わらないよ!!
なんで私が変わらないといけんの ?
今日まで一生懸命貢献し、やっと軌道に乗せたところなのに、
変わる必要がない。
だいいち、国男は社長としての力がないし、器でもない !!
しかも我々をここまで追い込んだ全責任を果たしていないし、社会的に信用もない"。

"敬姉・・これは死んだ父さんの遺言だ・・・、
会社を再建して国男にもう一度戻してやってくれと言って亡くなったのを知らないわけはなかろう。
そのために今日までみんなで耐えてきたんじゃ-ないのか"。

"
私しゃ-父さんの遺言なんて聞いていない。
後からあんたがそう言っているだけで、遺言なんて聞いていない。
遺言だというなら、その遺言を文書で出してくれ!!"


"
:敬姉!!、とぼけたことを言うな、
今日まで毎日毎晩、みんなで声を掛け合って、父さんのためにと頑張ってきたんじゃないか。
国男兄さんに譲るまでの間、敬姉に社長をしてくれるようみんなで確認したではないか・・・
そうすることを承知で敬姉に社長になってもらったはずだ。
どうしてそんな見え透いた画策をして、我々を困らすか。
どうして兄に社長を禅譲しないかそのわけを我々にわかるように説明してくれ"。

説明なんかする必要はない、とにかく私は譲らんよ !!。
どうしてもみんなが譲れというのなら、役員会でなくて、
出資者全員の多数決で決めてちょうだい!!

⋆出資者とは亡き父親をはじめとする15名の人達の事である。

清ニは敬子と話しても
埒が明かないと思い、社員総会にかけることにすると家族に通知した。

遅かった・・・!!
だめだった・・・・!!
まさかそんなことをなぜ・・・?
どうしてそこまでできるのか・・!!


亡き父親も、故郷の10名の出資者全員の名義が矢田敬子に変わっていた。
しかもその時期は一ケ月前に名義変更が完了していた。
彼らは平田家の財産を我が物にするために、
矢田道夫が裏で画策をし、
敬子を操って用意周到なる計画を立てて着実に準備をしていた。


これでは会社に関係する平田家の財産の全てが、
嫁いで平田家を出て行った矢田敬子(実質は道夫)の管理下に置かれるという、
まことに異常な事態になってしまった。

繰り返していうが敬子は父逸男の次女で、
姉好江、長男弟国男、次男弟清ニ、妹美子の血を分けた兄弟姉妹である。
にもかかわらず、人はここまで変われるものかというほど悪なる振る舞いに、
平田家の家族は声もなく・・・

* 次の十六章では  追いやられていく清ニ、を書き込みします


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